この記事では
と感じている看護師さんのために
- 夜勤明けの具体的なリフレッシュ方法
- 夜勤がきつい場合の“基本的な”対策
- 夜勤がきつい場合の“思い切った“対策
についてお伝えします。
看護師さんで、夜勤がきついと感じている方は沢山います。
夜勤のない職場を探せば良いのかもしれませんが、収入面などを考えると夜勤を続けるメリットもあったり・・・。
だから、どれだけきつくても、なかなか夜勤を離れることができないこともありますよね。
今回は、看護師さんが夜勤をきついと感じた時の対策はもちろん「夜勤で得られる収入を別の方法で補う方法」についても解説します。
僕も会社員時代はホテルマンとして10年以上夜勤をしてきました。看護師さんと状況は違えど、夜勤のキツさは分かっているつもりです。今回はそんな経験から培った、夜勤に対する考え方をお伝えします。
目次
1.夜勤がきつくてもやめられない理由
夜勤は体力的・精神的にきつい仕事です。
しかし、多くの看護師さんが夜勤を続けているのにはワケがあります。
それはこんな理由からじゃないでしょうか?
高収入が期待できる
夜勤といえば、夜勤手当や深夜割増手当があるため、給料が上がりますよね。
夜勤を担当することで高収入が望めるため、看護師の多くは夜勤を選択しています。
また夜勤手当に加え、休日や時間外手当なども発生しやすいので、総支給額は更に高くなる傾向にあります。
このように、夜勤に従事することで高収入が期待できるメリットがあるため、体への負担はあるものの夜勤を続ける看護師が多数いるのが実情です。
僕のやっていたホテルマンは、看護師さんより圧倒的に収入が低いので、夜勤に入らない時の給料はまさにスズメの涙状態でしたね・・・。
日中に私用が済ませやすい
看護師の夜勤勤務は、日中の時間が空くというメリットがあります。
そのため
- 子育て
- 介護
- 通院・健診
- 買い物
- 公的手続き
といった用事がある場合は、夜勤明けの時間が重宝しますよね。
子育て世代の看護師にとっては、夜勤明けの日中に子供の送り迎えや家事が済ませやすいですし、介護を必要とする家族がいる場合も、日中の時間を活用できます。
加えて、夜勤明けの日中は通院や健診の予約が取りやすく、公的手続きを済ませる時間も確保できます。
買い物や用事の時間にも余裕を持てるため、プライベートの時間を上手に活用することができます。
上手に時間を活用することで、看護師としての仕事とプライベートを両立させられるのが夜勤の魅力の一つと言えるでしょう。
僕も起業をする前は夜勤明けで副業をしたり、勉強したりしていました。そういった意味で、寝なければ夜勤明けはすごく貴重な時間ですね。
夜勤をしないと看護師失格だと思われそう・・・
上記の2つに比べて、これはネガティブな理由です。
しかし、現実的に看護師さんには
などから、夜勤を拒むと気分的に職場にいづらくなることもあるかと思います。
看護師なら夜勤はして当然でしょ?
なんて言ってくる上司や先輩がいるのかもしれませんね。
ちなみに、このように「看護師は〇〇して当然」というプレッシャーが、看護師さんを苦しめているケースはよくあります。
これも夜勤をやめられない理由の1つと言えるでしょう。
2.夜勤で体調を崩さないための対策
ただし、当然ながら夜勤勤務では、睡眠リズムの乱れから体調を崩しがちです。
睡眠不足は思考低下だけではなく、情緒の不安定さや、最悪の場合、死亡率の上昇にも関与するとされています。
睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、頭痛等の心身、愁訴の増加、情動不安定1、注意力や判断力の低下2に関連する作業効率の低下・学業成績の低下等、多岐にわたる影響を及ぼし、事故3等の重大な結果を招く場合もある。また、睡眠不足を含め、さまざまな睡眠の問題が慢性化すると、肥満、高血圧、型糖尿病、心疾患や脳血管障害の発症リスクの上昇や症状の悪化に関連し、死亡率の上昇にも関与することが明らかとなっている。
厚生労働省/健康づくりのための睡眠ガイド 2023より
夜勤はそれなりのメリットもあるものの、確実に自分の命を削っている行為であることを認識しておく必要があります。
その上で、以下のような対策を徹底しましょう。
規則正しい生活リズム
これは基本ですが、とても重要なことです。
夜勤明けの日は、どうしても睡眠リズムが崩れがちです。
例えば、家に帰って夜まで爆睡、深夜に目が覚めて朝方に就寝〜翌日の昼に起きる・・・といったこともあるのではないでしょうか?
体内時計を乱されると、疲労が蓄積しやすくなります。
そこで大切なのが生活リズムの見直しです。
特に、休みの日はできるだけ日中の活動時間と、夜間の休息時間を一定に保つことをおすすめします。
規則正しい生活リズムを守ることで、睡眠の質が高まり、体調不良や疲労蓄積のリスクを下げられます。
僕も夜勤がきつくなってからは、休日のリズムを戻す工夫をしたことで、多少なりとも身体の軽さを取り戻すことができました。
日光浴と運動の習慣化
夜勤従事者にとって、日光浴と運動の習慣化は体調管理に非常に重要です。
夜勤によって睡眠リズムが乱れると、外出の機会が減り、日光にあまり当たれなくなります。
しかし、日光は体内時計の調整に欠かせません。
日光浴を意識的に行い、目から太陽光を取り込むことで体内時計のズレを調整し、夜勤明けでの睡眠の質が高まる可能性があります。
また、運動不足は生活習慣病のリスクを高めます。
夜勤従事者は座り仕事が多いため、積極的に運動を心がける必要がありますので、適度な有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせると良いでしょう。
日光浴と運動を習慣化するには、次のようなポイントに気をつけましょう。
- 朝の時間を有効活用する
- ウォーキングやヨガなど手軽な運動から始める
- 同僚や家族に協力してもらう
健康的な生活リズムを保つためにも、日光浴と運動の習慣化は不可欠です。
無理のない範囲から始め、徐々に習慣づけていきましょう。
ちなみに僕は、夜勤明けでは電車を使わずに、1時間以上歩いて自宅まで帰っていました。とても良い気分転換になっていましたね。
↓ストレスが溜まってきたな・・・と感じたら、こんな解消方法もあります。
休憩時間の確保と質の向上
夜勤中の休憩時間は、心身ともにリフレッシュする絶好の機会です。
しかし、患者さんが気になって、なかなかゆっくり寝ることは出来ないこともありますよね。
そういった時は、横になって目を瞑るだけでも良いと思います。
もし、それすらも難しい時は「何もしない」のもおすすめです。
ちなみに、神経科学者でスタンフォード大学医学部教授のアンドリュー・D・ヒューバーマン博士は「NSDR(Non-Sleep Deep Rest /眠らず深い休息を取る)」という方法を提唱しています。
博士によると、毎日10分〜30分だけNSDRを行うことで、心と体がリフレッシュされ、集中力が高まるそうです。
何もしないだけでも、脳はリラックスしリセットされるわけですね。
くれぐれも、ぼーっとスマホを触ることだけは避けましょう!
参考:「3~4時間の睡眠に匹敵する?Google CEOも実践する「NSDR」とは【睡眠不足の人に朗報】」
僕もそうでしたが、看護師さんのような忙しい働き方に慣れている方は、休むことが苦手なことが多いです。まずは短時間でも質の高い休憩の仕方を覚えましょう。
趣味や楽しみの時間の確保
夜勤明けの睡眠時間を十分に確保した上で、自分の趣味や楽しみの時間を作ることが大切です。
例えば以下のようなことが考えられます。
- 読書や映画鑑賞などの気分転換
- 料理や園芸などの創作活動
- スポーツジムでの運動
- 旅行やドライブなどのレジャー
このように、自分の好きなことに時間を使うことで、リフレッシュできるだけでなく、看護師という仕事以外の自分らしさを取り戻すことができます。
趣味や楽しみの時間を確保することで、夜勤によるストレスから解放され、次の勤務に備えられるでしょう。
定期的に自分へのご褒美を忘れずに設けることが大切です。
↓自分の性格タイプを知っておくと、趣味や楽しみを見つけられやすくなります。
3.やむを得ず夜勤が続く場合の対処法
上記のように、夜勤と健康の関係性を理解した上で、具体的な対策を取ることがとても大切です。
しかし、どうしても夜勤が長期に渡って続くこともあると思います。
そんな時は、以下のような思い切った対処法を検討すると良いでしょう。
長期休暇の取得
夜勤によるストレスが蓄積し、体調を崩す兆候が見られる場合は、積極的に1週間ほどの長期休暇を取得することをおすすめします。
いやいや、そんなの無理だよ!
と決めつけてしまう前に、然るべき人に相談してみましょう。
自分の身体を一番に考えるのは、自立した大人としての責任です。
長期休暇を取得することで、結果的に看護師さんとしての仕事に対するモチベーションの維持や、体力の回復が期待できます。
そのために臆することなく、上司や人事部門に相談し、状況に合わせて取得時期や期間を調整することが重要です。
日々の忙しさから、頭の中が混乱し冷静に考えられないこともあるので、そんな時は「なぜ、看護師として働いているのか?」を考えるタイミングかもしれません。
↓72個の質問で、自分のことを振り返ってみませんか?
日勤への切り替えを検討する
もし長期休暇を取ることが難しく、夜勤によるストレスや体調不良が深刻化し、他に対処の余地がない場合は、日勤常勤への切り替えを検討するべきです。
確かに、給与が減少するデメリットもありますが、健康を守ることができれば、長期的にメリットが上回ると考えられます。
今の職場の就業規則や異動に関する情報をしっかり確認し、まずは担当者に相談することが大切です。
夜勤なしの職場への転職
夜勤のストレスが蓄積し、体調を崩してしまった場合は、夜勤のない職場への転職を検討するのも一つの選択肢でしょう。
夜勤のある病院や施設から、以下のような夜勤のない職場に転職することで、生活リズムの改善が見込めます。
- 訪問看護ステーション
- 健診センター
- 企業の健康管理室
- 学校の保健室
- 行政機関、など。
このように収入低下の代わりに、ストレスの無い環境で働くことで健康を最優先させる選択もあり得るでしょう。
実際に病院勤務より給料は下がったものの、クリニック勤務で余裕を持って働き、自由な時間を謳歌している方はいます。
収入だけに捉われずに、視野を広く持つことが大切ですね。
僕は職場を離れ夜勤をやめてからは、すこぶる身体の調子が良くなりました。いかに夜勤で消耗していたかと思うと怖いですね・・・。
↓今から考えておきたい「看護師さんのセカンドキャリア」とは?
4.夜勤収入を副業で補う方法
ここまでの話のように、看護師は夜勤によって高収入を得られる一方、身体的・精神的負担も大きくなります。
そこで、いまでは看護師さんとして日常業務は続けながらも、夜勤収入を補う方法として「1人で家でできる副業」にも注目が集まっています。
以下の画像はGoogleにおいて、月間で「看護師 副業」というキーワードが何回検索されているか?をリサーチしたものです。
目安にはなりますが、月間で6,600回ほど検索されていますね。(「看護師 副業 在宅」では880回ほど)
ちなみに、これは「近くの 美味しい ラーメン」という検索数とほぼ同等でした(笑)
近所の美味しいラーメン屋さんを探したい!という要望以上に、看護師さんの副業は注目されているわけです。
参考:ラッコキーワード(2024.4.26時点)
その上で、今回は「夜勤明けのリフレッシュ」「休暇や転職の検討」に続く第3の選択肢として「看護師さんの副業」についてもお伝えしておきます。
↓看護師さんの副業については、こちらでもまとめています。
看護師さんが、自宅で1人で始められる副業としては、以下のようなものが挙げられます。
①WEBライター
看護師の夜勤収入を補う方法の1つとして、WEBライターが挙げられます。
WEBライターとは、Web上で公開される記事やコンテンツを執筆する仕事です。
ライターのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
副業としての両立がしやすい | 安定収入が見込めない |
場所を選ばず在宅でできる | ライターのスキルが必要 |
自由な働き方が可能 | 健康保険などの福利厚生がない |
WEBライターの報酬は、文字数や納期によって変動しますが、短時間で高単価の案件もあり、収入アップが期待できます。
自身のスキルアップとして、執筆スピードや文章力の向上が重要ですが、看護師の夜勤シフトの合間を活用して業務に当てれば、プラスの収入源となり得ます。
看護師としての専門知識を活かせば、高単価の医療系記事執筆の道も開けるでしょう。
↓看護師さんがライターになるには?
②カウンセラー・コーチ
看護師さんは患者さんとの対話を重ねる中で、相手の気持ちに共感しながら丁寧に話を聞く「傾聴力」が身についています。
また、プライバシーを守りつつ、適切にアドバイスをする対人スキルが養われていることが多いです。
これらのスキルを活かせば、カウンセリングやコーチングの仕事に優位に携わることができるでしょう。
例えば、ストレスや人間関係、育児、キャリア形成など、さまざまな分野で相談に乗ることができます。
また、オンラインならスケジュールに合わせて自由に仕事ができ、移動の負担もありません。
自宅にいながらにしてカウンセリングできるので、看護師の方にも人気の副業となっています。
具体的には、オンラインカウンセリングサービスへの登録や、自身のSNSでカウンセリング業務を宣伝するなどして顧客を獲得できます。
十分な経験が積めば、いずれは独立開業も夢ではありません。
他者の心に寄り添い、前向きな気持ちにさせるカウンセリングは、看護師として培った価値観やスキルを活かせる仕事です。
↓看護師さんがカウンセラーを目指す際の注意点はこちら
③コンサルタント
看護師の夜勤収入を補う副業としては、コンサルタントの仕事も挙げられます。
カウンセラーのような資格が不要で、看護師のキャリアで培った専門知識や経験を活かせる分野が多数あります。
コンサルタントと言っても、難しく考える必要はありません。
例えば、以下のようなジャンルを扱うことができるでしょう。
- 医療コンサルタント
医療現場での経験を活かし、病院や介護施設への業務改善提案や従業員研修などを行えます。 - 健康コンサルタント
生活習慣病予防や健康増進について、企業や自治体、一般の方にアドバイスできます。 - 育児コンサルタント
母子看護での経験を生かし、育児の悩みを抱える母親をサポートする役割を担げます。
看護師としての経験を活かせるメリットに加え、柔軟な働き方が可能なことも魅力です。
フリーランスとして時間や場所に縛られずに仕事ができますし、夜勤との両立にも適した副業の一つと言えるでしょう。
↓看護師さんがコンサルタントは相性が良い?悪い?
このように、少し視点を変えると、看護師さんにとって働きやすい副業は多数あります。
看護師が副業を始める際の超・重要なポイント
看護師さんが副業を考える際のポイントは「看護師さんの仕事の延長だけで考えずに、積極的に他業種にチャレンジすること」です。
そうすることで、新たな知識・スキル・経験が手に入り、人生の充実度が上がります。
逆に看護師さんの延長として、例えば他施設での勤務や派遣でのバイトなどを選んでしまうと、リフレッシュの機会がないため、余計に悩みを深くしてしまうことも考えられます。
副業は収入も大切ですが、看護師さん以外の仕事を経験する貴重な機会と言えます。
自分に合った副業を見つけ、夜勤の負担を少しでも軽減することを検討してみてはいかがでしょうか?
5.まとめ:看護師の夜勤がきついと感じたら
さて、今回は「看護師の夜勤での働き方」についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
看護師の夜勤がきつく感じた場合、まずは体調管理に気をつけましょう。
規則正しい生活リズムを心がけ、日光浴や適度な運動を習慣化することで体力の維持につながります。
休憩時間を有効活用し、趣味の時間を確保するなどして心身のリフレッシュを図ることも大切ですね。
それでもきつさが続く場合は、長期休暇の取得や日勤常勤への切り替え、転職や副業なども検討してください。
答えは1つではありません。
夜勤の高収入は魅力ですが、健康が最優先です。
体調に気をつけつつ、無理のない範囲で夜勤を続けるか、新しい道を探るかを見極める必要があります。
夜勤で疲れ果ててしまって視野が狭くなり過ぎないよう、くれぐれも注意しておいてくださいね!
岩下 知史(イワシタ トモフミ)
ビジネスコーチ/才能診断の専門家
看護師などの資格業向けに「資格スキル×才能×コンテンツを使って年商1,000万ビジネスを作る方法」を発信中。人を支援するスキルを持った人が、自己犠牲ではない本当の「支援力」を身につけるサポートを行う。
【顧客実績】経験ゼロ→副業3カ月で15万の案件獲得、最高月商15万→2ヶ月で100万達成、1回のプロモーションで売上1,000万円達成など。好きなものはギターと娘。
うぅ、夜勤がきつい・・・