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ISTP看護師の取扱説明書|感情が苦手でも技術で活躍する働き方とは?

istp-nurse-career

この記事では、ISTPの主機能・補助機能の視点から、「なぜ感情的なケアが苦手なのか?」「なぜ会議や雑談が苦痛なのか?」を紐解きながら、自分らしい働き方を見つけるヒントをまとめました。

この記事でわかること
  1. ISTP看護師が持つ5つの強み
  2. つまずきやすい7つのポイント
  3. エネルギーを整えるセルフコーチング(4Aメソッド)
  4. 主機能Ti/補助機能Seとは?(理論編・飛ばしてOK)
  5. 人間関係をラクにするコミュニケーションのコツ
  6. よくある質問(Q&A)

あなたは、ふとした瞬間にこんな気持ちになることはありませんか。

An ISTP nurse who is troubled
ISTPの看護師さん

「患者さんとの雑談が苦痛で、何を話せばいいか分からない…」
「感情的なケアが苦手で、冷たいと思われている気がする」
「会議や申し送りが無駄に感じて、聞いているのがつらい」

そんなあなたは、もしかするとISTP(内向・感覚・思考・柔軟)の気質を持つ看護師かもしれません。

ISTPはMBTIの中でも「最も冷静で実践的な問題解決者」と言われ、看護の世界では緊急時の対応・技術の習得・効率的な業務遂行という点で、唯一無二の強みを発揮します。

一方で、感情的なケアや人間関係の構築に苦痛を感じやすく、「自分は看護師に向いていないのでは?」と感じやすい側面も持っています。

これらには、ちゃんと理由があります。

この記事を読み終える頃には、ISTPらしい強みを活かしたキャリアの手がかりが見えてくるはずです。

この記事でお伝えするのは、「タイプ別の心の機能から推測される傾向」であり、特性を断定するものではありません。

ISTP看護師が持つ5つの強み

まず最初に、ISTPの「すでに持っている力」を確認しましょう。

Characteristics of ISTP Nurses
ISTPのキーワード
  • 冷静・論理的
  • 緊急時に強い
  • 技術習得が速い
  • 無駄を削ぎ落とす効率性
  • 実践的な問題解決

ISTPは、内向性(I)× 感覚(S)× 思考(T)× 柔軟性(P)の組み合わせを持ち、看護現場では「緊急時に最も頼りになる冷静な実践者」として活躍しやすいタイプです。

ここでは、一般的なイメージではなく、ISTPならではの”専門性としての強み”を掘り下げていきます。

① 緊急時に冷静に対応できる力

ISTPは、「パニックにならず、今すべきことを見極める」力があります。

現場での具体例
  • 急変時に感情に流されず、必要な処置を淡々と行える
  • 周りが慌てていても、冷静に優先順位を判断できる
  • 「今、何が必要か」を瞬時に見抜いて行動できる
  • 予想外のトラブルにも、落ち着いて対処できる

これは、訓練で身につけた能力ではなく、「ISTPの生得的な強み」です。

特に、救急外来やICU、手術室など、瞬時の判断が求められる現場では、ISTPの冷静さは非常に貴重な役割を担うでしょう。

② 技術や手技の習得が驚くほど速い

ISTPは、「見て、触って、理解する」ことが得意です。

そのため、実技を伴う看護技術において、他のタイプよりも習得が速い傾向があります。

ISTPの技術習得が光る場面
  • 採血や点滴ルート確保が一度見ただけで上達する
  • 医療機器の使い方を説明書なしで理解できる
  • 「なぜこの手順なのか」を論理的に理解して技術を身につける
  • 手先が器用で、細かい処置も正確にこなせる

そのため、ISTPは「技術のプロフェッショナル」として評価されやすいタイプです。

感情的なケアは苦手でも、確実な技術で患者さんの安全を守れる力がISTPの強みです。

③ 無駄を削ぎ落とし、効率的に動ける

ISTPは、「無駄な動き」や「無駄な会議」を本能的に嫌います。

そのため、次のような場面で力を発揮しやすい傾向があります。

効率性が光る場面
  • 最短ルートで業務を終わらせる動線を自然に組み立てる
  • 「この作業、本当に必要?」と無駄を見抜く
  • 他の人が10分かかる作業を5分で終わらせる
  • 道具の配置や準備を最適化して、時間を短縮できる

ISTPは、「効率」と「論理」を重視するため、感情的な配慮よりも「確実に仕事を終わらせること」を優先します。

これは冷たく見えることもありますが、多忙な現場では非常に重要なスキルです。

④ 実践的な問題解決ができる

ISTPは、理論よりも「今、目の前で何が起きているか」に注目します。

そのため、次のような形で問題解決力を発揮します。

ISTPの問題解決力が活きる場面
  • 医療機器の不具合を、マニュアルなしで直せる
  • 「この体位なら患者さんが楽になる」と現場で工夫できる
  • 理論ではなく、実際に試して「うまくいく方法」を見つける
  • 複雑な問題を、シンプルな方法で解決できる

これは、現場で「使える知恵」として高く評価されます。

ISTPは「理屈より実践」のタイプなので、マニュアル通りにいかないときこそ力を発揮します。

⑤ 一人で黙々と仕事ができる

ISTPは、「人と話さなくても、集中して働ける」力があります。

そのため、次のような場面で強い動機づけを得やすい傾向があります。

一人で集中できる力が活きる瞬間
  • 夜勤で一人の時間が多い環境でも苦にならない
  • 雑談なしで、淡々と仕事を進められる
  • 感情的なやり取りがない分、エネルギーを消耗しない
  • 記録や整理作業を、集中して効率的にこなせる

「チームワーク」や「コミュニケーション」が重視される看護現場では、この強みは見落とされがちです。

しかし、一人で確実に仕事を遂行できる力は、夜勤や訪問看護などで非常に重要な能力です。

ISTP看護師の強みは「冷静 × 技術」の高度スキル

ここまでの内容をまとめると、ISTP看護師は次のような能力を持つと言えます。

ISTPの強みまとめ
  • 緊急時に冷静に対応できる力
  • 技術や手技の習得が驚くほど速い
  • 無駄を削ぎ落とし効率的に動ける
  • 実践的な問題解決ができる
  • 一人で黙々と仕事ができる

ISTPは、感情的なケアや雑談よりも、“技術と効率で患者さんを守る現場”で最も力を発揮できるタイプです。

「努力で身につけた能力」ではなく、生得的な強みとして備わっているという点が、ISTPの価値と言えるでしょう。

感情に振り回されない生き方

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「自分の強みは分かった。でも、感情的なケアを求められる毎日は変わらない…」

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ISTP看護師がつまずきやすいポイント

ISTPは「冷静 × 技術 × 効率」をあわせ持つ、とても実践的で頼りになるタイプです。

しかし、看護という「感情的ケア・チームワーク・長期的関係」が求められる職場では、特性ゆえの葛藤も起きやすくなります。

ここでは MBTI の傾向から推測される“ISTPがつまずきやすい典型パターン”を整理していきます。

① 感情的なケアや共感が苦手で、冷たいと思われる

ISTPは、「論理的に正しいこと」を優先します。

それは大きな強みである一方、以下のように感情面で誤解されやすい傾向があります。

よくあるつまずき
  • 患者さんが泣いていても、何を言えばいいか分からない
  • 「寄り添って」と言われても、具体的に何をすればいいか分からない
  • 感情よりも「今すべきこと」を優先して、冷たいと言われる
  • 「もっと患者さんの気持ちに寄り添って」と注意される

これは、共感力がないのではなく「感情よりも論理を優先する脳の働き」の問題です。

② 雑談や会議が無駄に感じて、苦痛になる

ISTPは、「目的のない会話」に強い苦痛を感じます。

そのため、看護現場では次のような疲れ方をしやすくなります。

  • 申し送りで「結論だけ言ってくれ」と思ってしまう
  • 患者さんとの雑談が苦痛で、何を話せばいいか分からない
  • 会議で「結論のない話し合い」が続くと、イライラする
  • 「もっとコミュニケーションを取って」と言われても、何を話せばいいか分からない

これは、社交性がないのではなく「効率を重視する思考パターン」によるものです。

③ チームワークや協調性を求められるのが苦痛

ISTPは、「一人で黙々と仕事をする」ことを好みます。

そのため、次のような場面で混乱しやすい傾向があります。

  • 「チームで協力して」と言われても、一人でやった方が速いと思う
  • 他の人と歩調を合わせるのが、ストレスになる
  • 「報連相」が面倒で、つい一人で進めてしまう
  • 「もっと周りと協力して」と注意されるが、何をすればいいか分からない

これは「協調性がない」のではなく、Ti(内向的思考)とSe(外向的感覚)の組み合わせによるものです。

Ti(内向的思考)といった言葉の意味は「理論編」のセクションで詳しく解説しています。

④ 長期的な計画や目標設定が苦手

ISTPは、「今、目の前のこと」に集中します。

しかし、看護現場では次のように、長期的視点を求められることも多くなります。

  • 「5年後のキャリアプラン」と言われても、ピンとこない
  • 目標設定シートを書くのが苦痛で、後回しにする
  • 「将来のために資格を取ろう」と思えない
  • 「今できること」だけに集中したいのに、計画を求められる

これは「計画性がない」のではなく、Se(外向的感覚)とP(柔軟性)の組み合わせによるものです。

⑤ 感情を表に出さないため、何を考えているか分からないと言われる

ISTPは、感情を内に秘めます。

そのため、次のように誤解されやすい傾向があります。

  • 「何を考えているか分からない」と言われる
  • 「もっと意見を言って」と言われても、必要ないと思ったら黙る
  • 感情を表に出さないため、「やる気がない」と誤解される
  • 本当は考えているのに、「無関心」と思われる

これは「無関心」なのではなく、内向的思考(Ti)の働きです。

⑥ 同じことの繰り返しに飽きて、突然辞めたくなる

ISTPは、変化や刺激を求めます。

そのため、次のような業務では急激にモチベーションが下がりやすい傾向があります。

  • 「同じことの繰り返し」と感じると、突然辞めたくなる
  • ルーティンに飽きて、別の分野に興味が移る
  • 「もっと刺激のある仕事がしたい」と思う
  • 長く同じ場所にいると、息苦しくなる

これは「継続力がない」のではなく、新しい刺激を求めるSeの働きです。

⑦ 人に教えるのが苦手で、後輩指導が苦痛

ISTPは、「言葉で説明する」ことが苦手です。

そのため、次のように後輩指導で悩むことが多くなります。

  • 「見て覚えて」と言いたくなる(言語化が苦手)
  • 後輩が質問してくると、「自分で考えて」と思ってしまう
  • 教えるより、自分でやった方が速いと思う
  • 「もっと丁寧に教えて」と言われるが、何を説明すればいいか分からない

これは「教える気がない」のではなく、感覚的に理解するSeの働きです。

ISTPのつまずきは、環境との相性で大きく変わる

ISTPのつまずきは、性格の問題ではなく、環境との相性によるものがほとんどです。

実際、ISTPは看護現場においてこんな価値を自然に提供できます。

  • 緊急時に冷静に対応できる
  • 技術や手技の習得が驚くほど速い
  • 無駄を削ぎ落とし効率的に動ける
  • 実践的な問題解決ができる
  • 一人で黙々と仕事ができる

ISTPの「しんどさ」は、適切な自己理解と“エネルギーと集中力の使い方”を身につけるだけで、ぐっと軽くすることができます。

感情に振り回されない生き方

😰 「これ、まさに自分のことだ…」と感じましたか?

「感情的なケアが苦手で冷たいと言われる…」を変える4Aメソッドとは?

ISTPは「論理的に分析すること」が得意なタイプ。だからこそ、感情的なやり取りや無駄に感じる会議が苦痛になりがち…そんな時は、4Aメソッドで「エネルギーをどこに注ぐか?」を整理することができます。

👉 4Aメソッドで「自分の軸」を整理する

ISTP看護師がラクになるためのセルフコーチング

ISTPは、冷静に判断し、技術を使いこなし、効率的に動けるタイプです。

そのため、疲れの正体は「頑張りすぎ」ではなく、“感情的なやり取り”と”無駄な作業”によるエネルギー消耗であることが多いと言えます。

ここでは、4Aメソッド(気づく→ゆるす→軸をそろえる→行動する)をISTPに最適化して紹介します。

4Aセルフデザインメソッドについて

Step1「気づく」── エネルギーが消耗している場所を可視化する

ISTPは無意識のうちに、感情的なやり取りや無駄な作業でエネルギーを消耗してしまう傾向があります。

まずは、自分がどこでエネルギーを消耗しているのかを可視化します。

今日の疲れポイント(当てはまるものにチェック)

□ 患者さんとの雑談が続いて、苦痛だった
□ 目的のない会議で、時間を無駄にした
□ 感情的なやり取りに巻き込まれて、疲れた
□ 「寄り添って」と言われたけど、何をすればいいか分からなかった
□ チームワークを求められて、ストレスだった
□ 同じ作業の繰り返しで、飽きてしまった

これらが重なると、ISTPは一気に心が疲弊しやすくなります。

Step2「ゆるす」── “感情的ケアが苦手な自分”を責めない

ISTPは「冷静に判断する」「論理的に考える」ことが自然とできるタイプです。

しかしその分、

・感情的なケアが苦手で「冷たい」と言われる
・雑談ができずに「コミュニケーション不足」と評価される
・チームワークが苦手で「協調性がない」と誤解される

といった誤解に巻き込まれやすいのも事実です。

でもこれは”能力不足”ではありません。

あなたは本来、緊急時に冷静に対応し、技術で患者さんを救える力を持っているタイプです。

Step3「軸をそろえる」── ISTPならではの”力の発揮の仕方”を言語化する

ISTPは、技術的なケアや緊急時の対応で大きな力を発揮します。

しかし同時に、感情的なやり取りや無駄な作業ではエネルギーを失いやすくなります。

だからこそ、自分の”心地よい力の発揮の仕方”を言語化することが大切です。

ミニワーク:あなたの得意な力の発揮スタイルは?
  1. 自分はどんなときに「患者さんの役に立てた」と感じる?
  2. 技術や効率を活かせて、無駄なく働けるのは、どんな環境?
  3. どんな関わり方なら”自分らしさ”を保ったまま力を発揮できる?

この3つを書き出すだけで、ISTPの「軸」は整い始めます。

Step4「行動する」── 今日からできる”2分アクション”

ISTPは実践的なタイプなので、「小さく具体的に試す」ことが継続のカギになります。

2分でできる行動リスト

□ 今日の「冷静モード」と「イライラモード」を1つずつメモする
□ 技術的な仕事で「うまくいったこと」を1つ書き出す
□ 休憩時間を「一人で過ごす」と決めて、実行する
□ 会議では「必要なこと以外は発言しない」と決める
□ 「自分はどんな環境で力を発揮できるか?」を静かに問いかける

どれも短時間ででき、ISTPの心の回復を大きく助けます。

ISTPは、感情的ケアが苦手だから弱いのではありません。

“冷静に判断し、技術で患者さんを救えるからこそ、緊急時に頼られるタイプ”です。

少しずつ「自分のエネルギーを整える行動」を加えるだけで、働き方が大きく変わっていきます。

主機能Ti/補助機能Seとは?(理論編・飛ばしてOK)

タイプの特徴が分かったところで、ここからはMBTIの理論と共に「ISTPの仕組み」についてお伝えします。

理論が苦手な方は、このセクションを飛ばしてOKです。次の「人間関係のコツ」から読み進めてください。

MBTIの「主機能」と「補助機能」を理解する

まず、MBTIは以下のような”心の働き方”で構成されています。

MBTIにおける心の働きかた
  • 感覚(S)
  • 直観(N)
  • 思考(T)
  • 感情(F)

さらに、それぞれが

  • 外向きに働く(E)
  • 内向きに働く(I)

ことによって性質が変わります。

mbti-ei-energy-direction

なので、例えば同じ「思考(T)」でも

  • 外向的思考(Te)=外の世界で効率的に実行する
  • 内向的思考(Ti)=内側で論理を組み立てる

という違いが出てくるわけです。

その上で、MBTIではタイプごとに

  • 主機能(メインで使う心のエンジン・その人らしさ)
  • 補助機能(主機能の偏りを支えるサブエンジン)

があるとされています。

これらの「主機能」と「補助機能」を知ると、

  • どんな場面で力を発揮しやすいか
  • どんな職場で疲れやすいか
  • ストレスの原因がどこにあるか

が、とても分かりやすくなります。

ISTPの主機能Ti/補助機能Seが現場でどう出るか

ISTPの心の働きは、次の4つの機能で構成されます。

  • 主機能:内向的思考(Ti)
  • 補助機能:外向的感覚(Se)
  • 第三機能:内向的直観(Ni)
  • 劣勢機能:外向的感情(Fe)

この中でも、とくに現場の行動やストレス傾向に影響するのが、主機能のTiと補助機能のSeです。

▶ 主機能:内向的思考(Ti)

=「物事の仕組みを論理的に理解し、原理を分析する」

ISTP看護師は、「なぜこうなるのか?」「この手順は論理的に正しいか?」と内側で論理を組み立てる力が非常に高いと言えます。

これは、看護現場で大きな強みになります。

Tiの強み(看護現場での見え方)
  • 処置の原理を理解して、正確に実行できる
  • 手順の無駄を見抜いて、効率化できる
  • 医療機器の仕組みを論理的に理解できる
  • 緊急時に冷静に優先順位を判断できる
  • 感情に流されず、事実に基づいて判断できる

Tiは、「内側で論理を組み立て、原理を理解する」ような機能です。

そのため、特に救急外来やICUなどの場面では大きく力を発揮します。

▶ Tiのデメリット(=疲れポイント)

強みとして働く一方で、Tiは次のような疲れ方を生みます。

Tiが疲れやすい理由
  • 感情的なやり取りが論理的でなく、苦痛になる
  • 「なぜ?」を説明できないルールに納得できない
  • 感情よりも正しさを優先して、冷たいと言われる
  • 無駄な作業に強い違和感を持つ

これはISTPの「弱点」ではなく、Tiの論理性ゆえに起きる自然な反応です。

▶ 補助機能:外向的感覚(Se)

=「今、目の前のことに集中し、五感を使って技術を習得する」

ISTPのSeは、「見て触って理解する」「今、何をすべきか?」を瞬時に判断する力として現れます。

そのため、ISTPは論理的でありながら、実践的に動けるタイプです。

Seの強み(看護現場での見え方)
  • 技術や手技を見ただけで習得できる
  • 緊急時に瞬時に状況を把握できる
  • 医療機器を説明書なしで使いこなせる
  • 「今」に集中して、効率的に動ける

ISTPのSeは、「今に集中する」だけでなく“体を動かして問題を解決する”力として現れることが多いです。

▶ Seのデメリット(=しんどさの正体)

Seは実践的な機能ですが、ISTPが疲れやすい理由の多くはここにもあります。

Seが疲れやすい理由
  • 「今」に集中しすぎて、長期的な視点が持てない
  • 同じ作業の繰り返しに飽きる
  • 計画を立てるより、その場で対応したくなる
  • ルーティンに刺激がないと、エネルギーが出ない

外から見ると効率的に見えても、内側では刺激を求めているのがISTPの特徴です。

Ti × Se がつくる ISTP看護師の”あるある傾向”

この2つの機能が組み合わさることで、ISTPには次のような行動傾向が推測されます。

  • 論理的に正しいことを優先して、感情的ケアが苦手
  • 技術や手技の習得は速いが、言葉で説明するのが苦手
  • 無駄を削ぎ落として効率的に動けるが、雑談が苦痛
  • 緊急時に冷静に対応できるが、ルーティンに飽きる
  • 一人で黙々と仕事ができるが、チームワークが苦手

ISTPは「論理の分析者」であり「実践の達人」。

それが強みにも、疲れやすさにもつながります。

↓MBTIの仕組みについては、こちらで詳しく解説しています。

mbti-cognitive-functions-explained

ISTP看護師のための人間関係のコツ

ISTPは、「論理的 × 技術的 × 効率重視」のタイプです。

そのため、感情的なやり取りや無駄な作業が多い環境では、想像以上にエネルギーを消耗します。

ここでは、ISTPが「ラクに働ける相手」と「疲れやすい相手」をMBTIの傾向から整理していきます。

ISTPと相性が良いタイプ(チームを組むと力を発揮しやすい相手)

ISTPがストレスなく働けるのは、次のような特徴を持つ人です。

ISTPが働きやすいと感じる相手の特徴
  • 論理的に話してくれる
  • 無駄な雑談をしない
  • 効率を重視する
  • 明確な指示を出してくれる
  • 一人で黙々と仕事をさせてくれる

具体的には、次のようなタイプと相性が良い傾向があります。

▶ ESTJ(外向・感覚・思考・判断)

ESTJは、「効率重視 × 論理的 × 明確な指示」のタイプです。

  • 論理的に話してくれるので、納得しやすい
  • 明確な指示を出してくれるので、動きやすい
  • 効率を重視するので、無駄がない
  • 感情的なやり取りが少ないので、疲れない

ESTJは、ISTPの「効率重視」を理解してくれる貴重な相手です。

▶ ISTJ(内向・感覚・思考・判断)

ISTJは、「ルールを守る × 論理的 × 一人で黙々と」のタイプです。

  • 無駄な雑談をしないので、疲れない
  • 論理的に話してくれるので、納得しやすい
  • 一人で黙々と仕事をするので、干渉されない
  • ルールを守るので、予測可能で安心

ISTJは、ISTPの「一人で黙々と」を尊重してくれる相手です。

▶ ENTJ(外向・直観・思考・判断)

ENTJは、「効率重視 × 論理的 × リーダーシップ」のタイプです。

  • 論理的に話してくれるので、納得しやすい
  • 効率を重視するので、無駄がない
  • 明確な方向性を示してくれるので、動きやすい
  • 感情的なやり取りが少ないので、疲れない

ENTJは、ISTPの「効率重視」を評価してくれる相手です。

ISTPが疲れやすい相手(相性が悪いタイプ)

逆に、ISTPがエネルギーを消耗しやすいのは、次のような特徴を持つ人です。

ISTPが疲れやすいと感じる相手の特徴
  • 感情的に話す
  • 雑談が多い
  • チームワークを強く求める
  • 「寄り添って」と感情的ケアを求める
  • 価値観や理念を語る

具体的には、次のようなタイプとは相性が悪い傾向があります。

▶ ENFP(外向・直観・感情・柔軟)

ENFPは、「感情的 × 雑談好き × アイデアが多い」のタイプです。

  • 雑談が多くて、無駄に感じる
  • 感情的に話すので、論理的でない
  • アイデアが多すぎて、続かない
  • チームワークを求められて、疲れる

ENFPは、ISTPの「効率重視」を理解しにくい相手です。

▶ ESFJ(外向・感覚・感情・判断)

ESFJは、「感情的ケア重視 × チームワーク重視」のタイプです。

  • 「寄り添って」と感情的ケアを求められる
  • チームワークを強く求められて、疲れる
  • 感情的に話すので、論理的でない
  • 「もっとコミュニケーションを取って」と言われる

ESFJは、ISTPの「一人で黙々と」を理解しにくい相手です。

▶ INFP(内向・直観・感情・柔軟)

INFPは、「感情重視 × 価値観重視」のタイプです。

  • 価値観や理念を語られて、無駄に感じる
  • 感情的に話すので、論理的でない
  • 「なぜそうするのか?」の説明が抽象的
  • 感情的ケアを求められて、疲れる

INFPは、ISTPの「論理重視」を理解しにくい相手です。

ISTPが他のタイプにどう見えるか

ISTPは、他のタイプから次のように見られやすい傾向があります。

他のタイプから見たISTP
  • 「冷たい」「無愛想」(感情表現が少ないため)
  • 「協調性がない」(一人で黙々と仕事をするため)
  • 「何を考えているか分からない」(内向的思考のため)
  • 「コミュニケーション不足」(雑談をしないため)
  • 「頼れる」「技術が高い」(緊急時の対応力が評価される)

これらは、ISTPのTi(内向的思考)× Se(外向的感覚)の特性から生まれる印象です。

「冷たい」と誤解されても、それはISTPの本質ではありません

ただ、「論理を優先する」「効率を重視する」という脳の働き方が、そう見えさせているだけです。

人間関係のコツ:自分の特性を説明する

ISTPが人間関係でラクになるには、「自分の特性を説明する」ことが効果的です。

説明の例
  • 「私は一人で黙々と仕事をする方が、効率的に動けるタイプです」
  • 「感情的に寄り添うのは苦手ですが、技術的なサポートは得意です」
  • 「雑談が苦手なので、必要なことだけ話すスタイルです」
  • 「緊急時には冷静に対応できるので、任せてください」

このように説明するだけで、「冷たい」という誤解が減り、「そういうタイプなんだ」と理解してもらえるようになります。

ISTPは、人間関係が苦手なのではありません。

「自分の特性を理解してくれる相手」と働くと、大きな力を発揮できるタイプです。

よくある質問(ISTP看護師のお悩みQ&A)

感情的なケアが苦手で「冷たい」と言われます…どうすればいい?

ISTPは論理を優先するからこそ、緊急時に冷静に患者さんを救えるタイプです。感情的ケアが苦手なのは弱点ではなく、主機能Tiゆえの自然な反応。「技術的なサポート」や「効率的な対応」で貢献し、「感情的な寄り添い」が得意な人(FJ系やFP系)と組むことで、チーム全体の力を最大化できます。

雑談や会議が無駄に感じて、苦痛で仕方ありません

ISTPは効率と論理を優先することでエネルギーを得るタイプです。雑談は「苦手」ではなく「エネルギーが消耗する」が正しい表現。会議では必要なことだけ発言し、休憩時間は一人で過ごすことでエネルギーを回復できます。夜勤や訪問看護など、一人で黙々と働ける環境を選ぶことも有効です。

もう限界です。転職を考えるべきでしょうか?

「感情的なやり取りが多すぎる」「無駄な作業ばかり」と感じるなら、転職は選択肢の一つです。ISTPに向いているのは、技術を活かせる環境(救急外来、ICU、手術室など)や効率を重視できる職場(夜勤専従、訪問看護など)。ただし転職前に「自分がエネルギーを消耗する場面」を整理することが大切です。

冷静な判断を活かす生き方

🎯 ここまで読んだあなたへ

ISTPの特性を理解しただけでは、感情的なケアが苦手な毎日は変わりません

診断結果を活かすには、エネルギーをコントロールする具体的な方法が必要です。4Aメソッドを使えば、感情に振り回されず、自分の軸で冷静な判断と技術を活かせるようになります。

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まとめ|ISTP看護師として”冷静な技術者”の力を活かす

ISTPは、「冷たくて感情がないタイプ」ではありません。

正しくは、

“冷静な判断と技術で、患者さんを救うタイプ”

です。

  • 緊急時に冷静に対応できる力
  • 技術や手技の習得が驚くほど速い
  • 無駄を削ぎ落とし効率的に動ける
  • 実践的な問題解決ができる
  • 一人で黙々と仕事ができる
  • 感情的なケアが苦手で冷たいと思われる
  • 雑談や会議が無駄に感じて苦痛になる
  • チームワークや協調性を求められるのが苦手
  • 長期的な計画や目標設定が苦手
  • 同じことの繰り返しに飽きて突然辞めたくなる

大切なのは、あなたが最も力を発揮できる”環境”と、”自分との向き合い方”を選び直すこと。

ISTPの冷静さ・技術力・効率性は、正しく使えば現場にとってかけがえのない強みになります。

ぜひ、ご自身の特性を理解し、可能性を活かしていってくださいね!

「もう、感情に振り回されたくない」

感情に振り回されない

不安、焦り、イライラ、自己否定…そんな感情から解放される方法を詳しく解説しています。

ABOUT US
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トモさん/岩下 知史
エグゼクティブコーチとして2,000時間以上のセッションを実施し、企業向け研修講師として1,000人以上をサポートしてきました。 才能診断と、思い込みを手放すコーチング、個人起業のマーケティング支援を行っています。